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思い出話トレシャー編、パート2

2012⁄03⁄31(土) 08:00
 ワワから自宅に戻った私は、Jに云いつけ竹を一本取って来て貰った。その竹を縦割りにし、スティック状態にしていく。数時間竹を水につけて、その後蝋燭に火をつけ、竹を焙りながらL字に曲げる。少しづつ曲げていく。10本くらい作りその中から手頃な使いやすいL字の竹を4~5本選び、削っていく。使いやすいように加工していく。出来上がった竹のL字の先端を小指に立て、親指と人差し指で軽く支え、両手に一本づつ持ち、腕を伸ばし持つ。すると竹が動き出す。竹がクルット回ったり、方向を示しだす。竹に意識が有るように勝手に動き出す。「ダウジングとかドウジング」そう呼ばれてるやり方です。日本でも道路下の水道管の水漏れを細い鉄の棒で同じやり方で、水漏れを検知しています。それと同じ方法で、金属性で作ると反応が敏感になるので、反応が鈍い竹の方がまだ正確だと、当時良くこの竹でポイントを探してました。今になれば笑い話ですが、当時は真剣に研究してました。

 私がこの竹を小指に乗せ、暫くすると竹が動き出します。それを見ていたJは、

「クーヤ、どうして竹が勝手に動くんだ? まるで踊るように踊りクーヤも同じように体が踊っている。どうして動くんだ?」

 私は、暫くこの竹で遊びながら調整をしていきます。手頃な出来上がった竹を4本選び、明日現場に持っていけるように準備をし、その日は休むことにしました。翌朝早起きのためにJにも帰って休むように云い、寝床に着き翌朝5時に目を覚ましました。コーヒーを飲んでるとJが来ます。「タオポー、クーヤ?」 私はJに「オーJ Come Inn」そう声をかけると、Jは勝手に自分の家みたいに入って来て、一人でコーヒーを作り、飲み始めます。丁度この時、私と前妻で夫婦喧嘩をしてる最中で、女房が留守で、自由気ままな時間を過ごしていた頃で、女房が実家に帰って1週間くらいの時でした。その為に、私はこの時には一人で気ままにしており、このJに付き合えたわけです。コーヒーを飲み終え、二人でまたジープニーに乗り込みワワへと向かいます。終点に着き奥地へと向かい歩きだします。現場近くになると、また住人が声をかけてくれます。Good Morningそう答えながら歩きます。住人が聞きますOKナ? 私は「ママヤ」そう答えながら、奥へはいっていき、川を渡ります。そしてその奥へとまた入っていきます。昨日の続きでJが穴を掘り進めます。私は何もすることが無く、煙草に火をつけのんびりと日がな一日をその場所で過ごします。する事がなく、横になって昼寝をしたり、全く静寂で、空気も良く、心身が洗われる気分でした。ぼんやりとそこで時間を過ごす。別世界でしたね。正直Jの話は信じてなくて暇なもので彼に付き合って来てるだけなので、私はのんびりとしたものです。Jは体中に汗をかき、黙々と掘っています。私はJに声をかけます「Not Yet?(まだか?)」 するとJは「クーヤ、もう少しだ。」 そう答えます。私は内心苦笑いをし、OK、OKと答えてやります。

 しかし、Jは大したもので、一人で掘り下げていきます。一人で約1,5m程掘っています。スコップに絡みつく粘土質の土ですが、よく掘ってます。

 頭が少し弱く、人にばかにされてるJですが、こういう体力は人並み以上に抜けています。その日も夕方近くになり、帰宅する時間になってきました、住民の家をチェックする約束をしていたので、その日は切り上げて、川を渡り帰路に着きます。私たちを待ちかねたように、住民が数人待ち構えていました。私たちを見るなり、OKナ? 私はOKと答えて、そのまま案内されて、彼らの敷地内に入っていきます。

 敷地内に案内され説明されます。昔おじいさんが云々です。私は生返事で答え、例の竹製のスティックを取り出します。小指にスティックを乗せ、親指と人差し指で輪を作りスティックを支えると、スティックが動き出します。その動きに合わせ私の体も動きます。人が見ると一人でダンスを踊ってるように見えるでしょう。住民は不思議な顔をして私の動きと、スティックの動きを見て、驚いています。

 スティックが勝手に動きます。右手と左手に持ったスティックが最初はバラバラに方向を指し、暫くして落ち着くと、同じ方向を指します。その指した方向に向かい、行方を追うように歩くと、或る地点に来ると、示す方向が右・左と別々に差す時もあるし、左右のスティックが交差する時もあります。スティックが交差する地点が要するに、要マーク地点という事になるわけですが、その地下部分に何かが有ると云われています。その交差した地点から少しづつ移動するとスティックがまた動き出します。右を向く場合、左を向く場合または両方のスティックがオープンになったりとします。こういう状況でポイントを絞り、判断します。自分自身では何の力を入れていませんが、スティックは生き物のように勝手に動き出します。交差するスティックの角度の度合いで、地下にある物質を想定するわけです。当時の私にはこういう方法しかなく、今になれば笑い話なんですが、当時は真剣にやってましたね。

 住民は私の動きを真剣に見つめます。何かを期待する気持が私にヒシヒシと通じます。何の反応もないところ、また少しあるが正確に確定できない所、様々です。ただ一軒の家で少し先になるけれど、反応が有りますそこは竹藪です。その竹藪に行き周りから反応を見ながら、スティックが示す方向と場所を絞り込んでいきました。竹が多く生息し、詳しくは確定できませんでしたが、要するに要注意のマーク地点です。住民に説明します。4~5人が食い入るように見つめながら私の側に寄って来て、興奮した感じで聞きます。

住民
「どうだ、有るか?」

「この地点に反応が有るが、竹が多くて絞り込めない。しかし反応は有る。それも強い。」
住民
「有る。ここに有る。おじいさんが云ってた、竹藪だ。間違いないこの竹藪だ。」

「おじいさんがそう言ったのか? 竹藪といったのか?」
住民
「そうだ、竹藪と言ってた。よ~しここを掘ってトレシャーを取る。ボス、協力してくれないか?」

「良いけど、今は無理だ。私も忙しいし、それなりの準備もいる。暫く時間をくれ。」
住民
「いつ頃なら大丈夫だ?」

「そうだな、3~4ヶ月くらいだな。」
住民
「そうか、待つ。その位なら待つ。」

「余り期待するな。できるようになれば自然にできる。分かるか? タイミングだ。」
住民
「そうか、俺はボスを待つよ。その訳のわからない棒が勝手に動き教えてくれた。全くマジックみたいなものだ。凄い。」

そう興奮する住民を抑えながら、話をし明日また来る事を約束して、帰路に着いた。

 ジープニーに揺られ、自宅に着きJと話をする。Jが説明するにはあの男は親戚らしい。明日もう一度現場に戻る事を約束して、Jは帰り、私も眠ってしまった。

 翌朝目が覚めると、Jがもう待っていた。慌てて顔を洗いコーヒーをJと一緒に飲みながら、雑談をする。その後またワワの現場に向かうが、私はその日で終了するように思った。Jが一生懸命掘っているが、そこには無いと分かっていた。頭の弱いJが必死に私に話をし、何を思ったのか? 私にトレシャーの話をし、私をその場所へ連れて行き、何をさせたかったのかは分からないが、もう一度その日Jに付き合い、ワワへと向かった。現場に着きJは穴を掘る。休む事さえしないで、黙々と掘っていく。そんなJを見てると、不憫にさえ感じるが、私は黙って付き合った。夕方になり、Jに終了と伝えると、汗にまみれたJが穴から出てくる。Jに話をする。


「J、ここにはトレシャーはないよ。」
J
「クーヤ有るんだよ。俺は小さいころに見たんだ。信じてくれ。」

「私から見て、ここには無いさ。トレシャーを埋めると云うのはこういう場所じゃない。チャンとした規則が有るんだよ。」
J
「信じてくれクーヤ、ここで見たんだ。この下にトンネルの入り口が有って、そこから入れた。しかし今はその入り口が塞がれてそこからは入れない。だからここから掘ってるんだ。信じてくれ。

「分かった。しかし今日はもう帰ろう。良いか?また何時か出直そう。今日は帰るんだ。いいか?」
J
「クーヤ、絶対に有る。もう一度来よう、俺を信じてくれ。」

「分かった。また今度来ような。」

 そう悟し、帰路に着く。川を渡りきったところで、数人の男たちが私たちを待ちうけていた。男たちが私たちに近づいてくる。バランガイだと名乗った。

男達、
「ここで何をしてる?」

「何もしてない。」
男達、
「お前はトレシャーハンターだろう? トレシャーを探してるのか? トレシャーは違反だ。許可証を持ってるか?」

「トレシャーじゃない。ジェード(ヒスイ)を探してる。この辺りの川には沢山あると聞いて、探し歩いてる。それが問題か?」
男達
「ジェード? そんな物は、ここには無い。」

「有るか無いか? それは分からない。だから調べてるんだ。それに問題でもあるのか?」
男達
「お前は嘘をついてる。トレシャーハンターだ。」

「嘘をついてると云う証拠でもあるのか?」
男達
「今は無いが、明日分かる。」

「そうか?じゃ楽しみだな。」

 そう言って歩き出した、暫くすると住民が声をかけてくる。私は彼らに「See You」そう言って、ワワ渓谷を川沿いに歩きだす。自然の景観がとても良い所である。駐車場近くになると炭焼きを仕事にしてる民家が並ぶ。金を取れなかった代わりに、炭を大袋一袋買い自宅へ持ち帰る。Jは説明する。「あそこの場所に有るんだ。」 私は相槌を打ち聞き流す。後々このJを連れて別の場所へ出掛ける事になるが、その時は有る地方の山の中で半年以上過ごした。

 トレシャ-を確実に手にするには、優れたスキャナーが必要です。100%確実にピンポイントできるスキャナーが有れば、トレシャー仕事も良いでしょう。しかし100%の保証が無ければ、残りはラッキーでしょう。ラッキーというのは100%確実では有りません。サテライトを使ったスキャナーでも、100%では有りません。フィリピンには3種類の財宝が眠っています。有名な山下財宝、そして他の財宝が2種類、夢と冒険とロマンそれが魅力のフィリピンでしょうね。これも一つのフィリピンです。

チャレンジしてみますか?

                  JAC代表





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